画像の肖像権について
インターネットにおける写真やビデオ画像を公開するときには,写っている人のプライバシー(=肖像権)に関する注意が必要です。
写っている人のそれぞれに,映像の公開に関する承諾を得るのが望ましいと言われていますが,ここに公開するビデオ画像に関して言えば,すべての人にそのような承諾を得ているわけではありません。
しかし承諾を得るという原則をあまりにも厳密に適用してしまうと,他者の行為の記述を出発点にものを考えていくという,人類学を含む多くの学問的営為は困難になってしまいます。
ここでは次に記すような理由から,画像を公開はフィールドの人びとに迷惑のかからない範囲であると判断しました。
- ビデオは撮影していることがわかる状況で撮影した。画像は,できるだけその場で(あるいは後から)再生して人びとに見てもらうようにしたが,撮影したことに対する否定的な反応はなかった。
- ボンガンド社会もバカ社会も,他者のまなざしに対して寛容な社会であると言え,またここに収められたシーンは彼らにとって「見られてもかまわない」カテゴリーに属するものであると考えられる。
(民族により,あるいは状況によっては,撮影が許されないような場合があるのですが,長くその社会に住み込んでいると,どのような場合がそれに当たるのかはかなりわかってきます。実際,「撮りたい」と思ってもどうしてもカメラを向けることができなかった,という経験は幾度もしています。「わかった」というのが調査する側の勝手な思い込みだ,と反論されれば再反論は難しいのですが。)
しかし公開によってフィールドの人たちに何らかの不都合が生じた場合,その責任はすべて木村に帰します。
画像の使用,リンクに関しては,木村までご連絡ください。
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