第91回 水の作り出す地形と人の暮らし@白山手取川ジオパーク#2

 趣旨

白山は日本三名山の一つに数えられ、白山から手取川河口にかけて海抜0mから2,700mに至る起伏に富んだ地形が広がっています。そしてその地理的特徴の多彩さから白山手取川一帯は「水」をテーマとした日本ジオパーク※に指定されています。

水は地形や水資源を作り出すと同時に、水害・土砂災害という脅威ももたらします。今回の実習では、手取川の上流から下流に沿って水の作り出す地形を見学するとともに、その各所における人々の暮らし・防災についても学びます。

一日目は上流部の白山における土砂災害と砂防の歴史、二日目は水の流れによって形成された峡谷や扇状地、河川堤防、扇端の湧水群などを見学します。

 

※ジオパークとは:地球科学的に見て重要な自然の遺産を含む、自然に親しむための公園

 案内者

  • 山本知実(京都大学大学院農学研究科 M2)
  • 田中孝明(京都大学大学院工学研究科 M2)
  • 中村真介(自然地理研究会OB・白山手取川ジオパーク推進協議会 専門員(地理))
  • 飯田義彦(自然地理研究会OB・国連大学サステイナビリティ高等研究所いしかわ・かなざわオペレー ティング・ユニット リサーチアソシエイト)

 野外実習の概要

日時

2014年11月8日(土)-2014年11月9日(日)

場所
石川県白山市
参加者
9名(院生3[AA研1 工学研究科1 農学研究科1]、教職員1[AA研2]、社会人5)

 報告

第91回 水の作り出す地形と人の暮らし@白山手取川ジオパーク」の続き

民俗資料館の見学後、白峰集落の町並みを見学しました。このあたりは、伝統的建造物群保存地区に指定されています。

古くからの集落は、水害を避けるため河岸段丘上に作られています。河岸段丘の下にある建物は比較的新しい時代に建てられたものになります。

一日目の見学を終え、夕食は皆で鍋をしました。

夕食後、自然地理研究会OBからそれぞれの専門分野についてお話をいただきました。

二日目は、手取川に沿って下流に向けて移動していきました。

まずは、手取峡谷の見学です。高さ20-30mの崖に挟まれた深い谷が形成されています。写真右側の滝は、綿ヶ滝です。

峡谷のすぐ上には、人家や田畑が広がっています。先ほどの滝は田んぼで使用されている農業用水が谷に流れこんだものです。

谷底と人家のある平地との間にはかなりの高低差があり、登り降りも一苦労です。

峡谷を不老橋の上から見た様子。

第91回 水の作り出す地形と人の暮らし@白山手取川ジオパーク#3」へ続く

京都大学自然地理研究会

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