第90回 地形・地質・植生観察@淡路島
趣旨
淡路島は中央構造線上に位置するため、きわめて複雑な地質構造をなし、兵庫県南部地震の震源となった野島断層があることで有名である。また、同島南部の諭鶴羽山地一帯には、アカガシやユズリハを主体とした兵庫県最大の照葉樹林が広がっている。今回の研究会では北淡震災記念公園にて野島断層を見学、また兵庫県南部地震について実地学習をした。その後諭鶴羽山地を訪れ、諭鶴羽神社周辺から山頂にかけて広がる照葉樹林において、植生観察および樹種の同定を行った。
案内者
小林 大輝(京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科M1)
芝田 篤紀(京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科M1)
露木 啓悟(京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科M2)
野外実習の概要
- 日時
- 2014年10月19日(日)
- 場所
- 兵庫県淡路市 北淡震災記念公園 兵庫県南あわじ市 諭鶴羽山地
- 参加者
- 11名(院生5 [工1, AA研4]、教職員ほか6 [地球環境学舎1, 龍谷大理工1, AA研4]
- 行程
- 稲盛財団記念館→淡路サービスエリア→北淡震災記念公園→諭鶴羽山地→淡路島観光ホテル
報告
今回の自然地理研究会は兵庫県の淡路島にて実習を行いました。
始めに北淡震災記念公園に向かいました。野島断層の真上に位置し、地表面の様子が地震当時のまま保存されています。写真は断層のずれにより破壊された道路です。排水溝の様子から右横ずれとわかります。
こちらはトレンチ調査跡からみた断層の様子です。逆断層であることがはっきりとわかります。
「神戸の壁」です。1927年に防火壁として神戸市長田区に建てられ、1945年の空襲、1995年の兵庫県南部地震を耐え抜きました。震災の記憶を風化させないために、北淡震災記念公園にて移設、展示されています。
熱心に資料を読みます。野島断層だけにとどまらず国内の断層の分布や断層運動のメカニズム、津波や液状化現象等の二次災害について展示されています。
震災の様子を再現したものです。震災による被害の大きさを彷彿とさせます。
震度7を体験してきました。皆さんの表情が揺れの大きさを物語っています。
次に諭鶴羽山地に向かいます。長く険しい道が続きます。
諭鶴羽山の山頂より西を眺めます。南あわじ市街を一望できます。
各樹種を観察します。諭鶴羽山の山頂付近はアカガシが優占していました。ユズリハやスダジイなども見られました。
北端震災記念公園にて。みなさまお疲れ様でした!
京都大学自然地理研究会
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