第86回 京大周辺の自然観察:比叡山の地形・植生
趣旨
今回は京大生にとって身近なフィールドである比叡山を歩き、植生や地質の観察を行います。植生については比叡山で見られる代表的な樹木を観察し、「二次林」と「人工林」それぞれの特徴などを学びます。また、地質については比叡山を構成する花崗岩とホルンフェルスを観察し、地質と地形の関係について説明します。頂上付近からは、京都市内及び琵琶湖の景観を概観する予定です。
案内者
- 小林基(大阪大学文学研究科 M1)
- 岡田和真(京都大学文学部 B2)
- 井出健人(京都大学文学研究科 M2)
野外実習の概要
- 日時
- 4月27日(日)
- 場所
- 京都市比叡山
- 参加者
- 12名(学部生3[阪大-文1,文1,理1]、院生8[阪大-文1,文1,AA研4,iCeMS1,化学研1]、教職員1[AA研1])
- 行程
- 出町柳駅→修学院駅→比叡山雲母坂登山口→比叡山山頂→八瀬比叡山口駅→岩倉駅
報告
今回の研究会は、「京大周辺の自然観察」と題して比叡山へ行きました。左京区修学院の雲母坂登山口から山頂を目指します。
「雲母坂」や「白川」といった地名にも表れているように、大文字山から比叡山にかけては、風化しやすい花崗岩質の地盤が分布しています。土壌が削れて登山道がえぐれています。
中近世にかけて、都へ薪炭を供給する重要な生産地であった京都盆地近辺の山林では、コナラを中心とする落葉広葉樹の二次林が広がっています。
京都盆地は、北東西の三方を断層に挟まれています。比叡山の登山道からは、主に京都盆地北側から北山にかけての地形がよく観察できます。
中腹に差し掛かると、スギやヒノキを中心とする人工林の森がひろがります。このあたりで昼食がてらひと休みとしました。
途中、ケーブルカーの駅前で恒例の集合写真を撮影しました。5月の日差しが暖かな実習日和でした。
山頂に到着しました。反対側には、琵琶湖へと下る斜面が続いています。ここで、京都の歴史と比叡山の関係についてミニレクチャーを行いました。
復路はケーブルカーとロープウェーを利用して八瀬方面へと下山しました
好天にも恵まれたため、この日の打ち上げはバーベキューを行いました。みなさま、おつかれさまでした!
京都大学自然地理研究会
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