第8回 高山・亜高山帯の植生の分布とその環境について

 趣旨

「高山・亜高山帯の植生の分布とその環境について」の野外実習

 講師

 概要

日時

2002年7月12日(金)午後3時−7月14日(日)午後9時

場所
白山(岐阜県・石川県)
参加者
5名 (学部生1、 院生3、 教官1)

 報告

今回は、石川県の白峰村市ノ瀬から白山に登り、亜高山帯の森林や高山帯の高山植物を観察し、その生育環境について勉強しました。 あいにくの雨でしたが、雨・霧の中、植物を観察することができました。

とくに、白山の名の付いた、ハクサンフウロ、ハクサンチドリ、ハクサンコザクラなどを見ることができ、そのほか、雪田植生として有名な、イワイチョウ−ショウジョウスゲ群集やアオノツガザクラ群集などを確認できました。ニッコウキスゲの群落も霧の中、鮮やかなオレンジ色を呈していました。私は、サクラソウ科の植物が好きなので、とくにハクサンコザクラには惹かれました。大雪山でエゾコザクラを調査していた、大学院修士課程の時代を思い出しました。

土曜日は天気がもつと思っていましたが、昼前から雨が降り出し、おまけに南竜ガ馬場のテント場は風が猛烈に強く、テントを立てるのに2時間もかかってしまいました。天気が悪いので、テントを持ってきた人たちは、泊まらずに下山したり、キャビンに移ったりする人が目立ちました。三角テントも2つ張られていましたが、どちらも何度も風でポールが折れてつぶれ、けっきょく炊事場にみな避難しました。我々のテントは、ご覧のように雨の中、何とか持ちこたえましたが、テントの下を水が流れ始めたので、寝る前に側溝を掘らずにはいられませんでした。

霧の中、植物観察に出かけます。

夜、5人がひとつのテントに集まって、お酒を飲みながら、外の土砂降りの雨音を不安そうに聞きながら、語り合っています。

今日は、山登りと風と格闘しながらのテント張りで疲れました。

日曜日に、御前峰に登りましたが、山頂付近は台風並の強風で、体が飛ばされそうで大変でした。レンズも曇ってよく見えません。

ここは、山頂のすぐわきに建てられている白山奥宮です。まわりを風よけの石垣で囲まれているので、ほっと一息つけます。

第8回 高山・亜高山帯の植生の分布とその環境について#2」へ続く

京都大学自然地理研究会

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