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略歴・著作リスト

略歴と書いたものを混ぜて記しています。 その時代に何をしていたかと,何を書いたかを分離して考えることが できないからです。

以下に挙げた論文のなかで,読んでみたいものがあれば, 別刷りまたはコピーをさし上げます。 までご連絡ください。 リンクつきの表題は,Web上に公開されたPDFファイル等にリンクされています。


大学卒業まで

1960年2月8日 愛媛県大三島町に生まれる
大三島は瀬戸内海に浮かぶ島。大山祇神社で名高い。生家はみかん畑の中にあった。
1978年2月 愛媛県立今治西高等学校卒業
高校は野球が強いので有名。私自身,2年生のとき甲子園に応援に行ったことがある。
1978年4月 京都大学理学部入学
心茶会(茶道部)に入会し,卒業時に小習の免許状を得る。
入学当初は数学を専攻するつもりだったが,3回生のときやりたいことがわからなくなり, 文学部の講義を聴いたり,種々の本を乱読したり,高野川の川辺に寝そべったりなどして 1年を過ごす。理学部の専攻は「無所属」。 このころ近衛ロンドにも顔を出しはじめる。 4回生の6月,理学部の人類進化論の大学院をうけることを決意(間口が広そうな 学問のようだったこと,伊谷純一郎先生の本を読み力強い文章に感動したことなどが 大きい)。
卒業研究では,人類進化論の人たちと隠岐の放牧牛の調査に赴く。 はじめてのフィールドワーク。
大学院入試は最初の年は落ち,一年留年。再び人類進化論の人たちと今度はトカラ列島, 口之島の野生化牛の調査。おもしろい調査だった。

大学院時代

1983年4月 京都大学大学院理学研究科修士課程(人類進化論講座)入学
トカラ列島のひとつの島を選び,通算6ヵ月ほど住み込んで島内の対人関係の 調査。 修士1年ではありきたりのことしか言えず,ゼミで叩かれて意気消沈する。 2年目で苦しみつつもなんとか修士研究をまとめる。
  • 五百部裕,木村大治 1984「トカラの森のウシたち −野生化牛の社会をさぐる−」 『アニマ』 No.142 pp.12-17 平凡社。
    次の年がウシ年だということで企画された特集の巻頭を飾る。五百部裕氏と共著。 五百部氏のホームページの中にくわしい記事があります。

  • 木村大治 1985 「『トカラ列島社会の研究(鳥越晧之著)』書評」 『季刊人類学』16-1 pp.222-228 京都大学人類学研究会。

  • Kimura, D. and H. Ihobe 1985 "Feral Cattle (Bos taurus) on Kuchinoshima Island, Southwestern Japan: Their Stable Ranging and Unstable Grouping" Journal of Ethology 3 pp.39-47.
    はじめての学術論文。五百部氏との共著。論文を書くきびしさを体験する。
1985年4月 京都大学大学院理学研究科博士後期課程進学
1986年9月 ザイール共和国ワンバ地区へ調査に赴く(約3ヵ月間)
京大霊長研(当時は琉球大)の加納隆至先生の隊に加えてもらう。 現地の農耕民ボンガンドの予備調査。リンガラ語をある程度話せるようになる。 「アフリカの毒」の中でもいちばんきつい方の(と私は思う)「ザイールの毒」に染ま りはじめる。
  • 木村大治 1987 「小集団社会における『集まり』の構成 −トカラ列島の事例−」 『季刊人類学』 18-2 pp.172-216 京都大学人類学研究会。
    修士論文。日本語の処女論文で,何度もリジェクトされ,難産だった。
1987年4月〜1989年3月 ザイール,ボンガンドの調査
講談社野間アジア・アフリカ奨学金を得て2年間の調査をおこなう。この間大学院は休学,ザイール共和国自然科学研究センター(CRSN)共同研究員となる。
ボノボ(ピグミーチンパンジー)調査基地から約30km離れたイヨンジ村に住み込み,調査を 続ける。自分の家を建てる。
1990年3月 京都大学大学院理学研究科博士後期課程修了、理学博士
博士論文の題目は "Social Interaction among the Bongando in Central Zaire"
1990年4月〜1992年3月 日本学術振興会特別研究員
1990年4月〜1991年3月 学振ナイロビ駐在員(特別研究員と兼任)
これまで見てきた熱帯多雨林の農耕民と違う世界を見る機会を得る。 しかし駐在員の仕事が忙しく,なかなかフィールドに出られない。 かろうじて北ケニアの牧畜民と,ボツワナのブッシュマンのフィールドを訪問。
  • 木村大治 1991 「投擲的発話 - ボンガンドの『相手を特定しない大声の発話』について」 『ヒトの自然誌』(田中二郎、掛谷誠編) pp.165-189 平凡社。
    1990年の英語論文の内容に,英語ではうまく書ききれなかった考察を加えたもの。

  • 木村大治 1991 「フィールドにおける太陽電池の利用について」アフリカ研究 39 pp.59-64。
    ザイールの調査にはラップトップコンピュータ(PC-98LT)を持参し,それを太陽電池で駆動して いたのだが,帰国後そのノウハウを尋ねられることが多かったので,いちいち答えるのが面倒 になり,論文にして発表したもの。

福井大学時代

1992年4月〜1997年3月 福井大学教育学部助教授
両手に余りそうな数の応募の後,やっと職を得ることができる。
すぐに調査に戻ろうと考えていたザイールが,政治・経済的混乱で渡航自粛になって しまう。家の管理を任せてきた友人からは,いつ帰ってくるのだという手紙を何度ももらう。
ボンガンドの植物利用についての論文をまとめようとするが,草稿にきびしい批評を されてスランプに陥る。
京大人文科学研究所の「コミュニケーションの自然誌」研究班(班長,谷泰教授)の研究会に 参加し,2週間に一度京都に通う。
1993年8月〜10月,1994年8月〜9月 カメルーン南東部の調査
ザイールが行けなくなり,隣のコンゴで調査をする予定だったのが,そちらも 政治的混乱でだめになり,ついに「調査難民」としてカメルーンへ。 南東部の熱帯多雨林に住む狩猟採集民バカの村に入る。
1994年4月 高橋和子と結婚
職場が離れているので,福井と伊丹で別れて住むことに。 94年12月,長女・知,96年7月,長男・翔が生まれる。
  • 木村大治 1995 「バカ・ピグミーの発話重複と長い沈黙」 『アフリカ研究』46 pp.1-19。
    バカの集まりの場での発話におけるターン・テイキングの構造が欧米あるいは日本で 言われているものと非常に違うということを示した。 これは狩猟採集民の社会的相互行為の性格に通底しているものかもしれない。

  • 木村大治 1996 「焼畑農耕民ボンガンドにおける植物の利用と認知」 『動物考古学』 5 pp.85-109。
    植物利用と植物名についての報告。とくに,動詞をその名の語源に持ち,呪術的に使用される 一群の植物のもつ性格について考察した。 発表する機会のなかったカラー写真をたくさん掲載してもらえた。

  • 木村大治 1996 「ボンガンドにおける共在感覚」 『叢書・身体と文化(2) コミュニケーションとしての身体』 (菅原和孝,野村雅一編) pp.316-344 大修館書店。
    ボンガンドの大声の発話が,「遠くにいても一緒にいる」という感覚を作り出している のではないか,という論考。挨拶行動についても述べている。( 1993年に脱稿していた論文だが, 出版が遅れてこの時期にやっと出た。)

  • 木村大治 1996 「ボンガンドにおける個人名」 『アジア・アフリカ言語文化研究』 52号 pp.57-79.
    ボンガンド社会にはさまざまな種類の名前があるが,その中で,日常的に発話されるが, 社会的意味が薄い「あだ名」(たとえば,有名なスポーツ選手や政治家の名前など)が どういう位置を占めているのかということについて考察した。

  • 木村大治 1997 「情報・規則性・コミュニケーション −シャノンとベイトソンの対比を手がかりに−」『コミュニケーションの自然誌』 (谷泰編) pp.31-60 新曜社。
    人文研の「コミュニケーションの自然誌」研究会に参加し,5年以上考えてきたことを まとめた。コミュニケーションのもつ本質的困難さが,「規則性」というものの 性質を考えることによって理解できるのではないか,というのがいちばん言いた かったこと。

  • 木村大治 1997 「相互行為における『打ち切りのストラテジー』」『コミュニケーションの自然誌』 (谷泰編) pp.414-444 新曜社。
    上の論文と同じ本に収められたもの。 いままで自分のしてきた人類学的仕事の,とりあえずの理論的まとめを試みたもの。 つづめて言うと,社会的相互行為においては,「かかわること」よりも, 「かかわらないこと」に関する工夫のほうが重要なのではないか,ということを述べた。

京都大学へ移る 〜現在まで

1997年4月〜1998年3月 京都大学人間・環境学研究科アフリカ地域研究専攻助教授
(アフリカ地域研究資料センター助教授も兼ねる)
京都に帰ってくる。家族で一緒に住めるように。
Lotus Notes Dominoをベースにした,Web上の会議室システムを作る。 アフリカセンター内のイントラネット(Tembea Home Page),および各種研究会の会議室 として使用する。キャッチフレーズは「Webによる統合」。
「コミュニケーションの自然誌」研究会が10月から再開され,幹事をやらされる。 アフォーダンスやらPDPやらいろんな情報がどどっと入りこんできて大変刺激を受ける。 また,「民族誌における会話分析」研究会も開始。
1998年4月〜 京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科 アフリカ地域研究専攻助教授
(組織の移行による。アフリカ地域研究資料センター助教授も兼ねる)
アフリカの有用植物 データベースAFLORA(アフローラ)のWebバージョンを開発。 1998年10月の国際狩猟採集民会議で公開する。 まだまだやらないといけない作業は多いが,長年の課題とされてきたので(^^;) とりあえずほっとする。
1999年2月,アフリカ専攻のメール/Webサーバを更新。 FreeBSDを使う。 壊れる前に更新できてよかった…
長年OS/2を使ってきたが,どうも先が見えたので,とうとうWindows98に乗り換える。 PC-UNIXをやりたいのだが,ThinkPadでうまく動かないのでしばらくはこの環境。

  • 木村大治 1998「単独性は救い出されたか − 出口氏の反論へのコメント」 『民族学研究』63-1 pp.116-117。
    書評で思った通りのことを書いたら,出口氏から反論がきた。 それへの再反論。 書くのにけっこう疲れました。

  • 木村大治 1998 「女性としての植物 − ボンガンドの植物名における欠性対立」 『エコソフィア』2号 pp.115-127 民族自然誌研究会。
    ボンガンドの植物名に見られる「欠性対立」(「学生/女学生」,"man/wo-man"などといった 形の二項対立)についての考察。長いこと書ききれずにしまっておいたネタだが,やっと書けた。

  • Hashimoto, C., Y. Tashiro, D. Kimura, T. Enomoto, E. J. Ingmanson, G. Idani and T. Furuichi 1998 "Habitat Use and Ranging of Wild Bonobos (Pan paniscus) at Wamba" International Journal of Primatology 19-6, pp.1045-1060.
    ザイール・ワンバのボノボ(ピグミーチンパンジー)の環境利用の論文。ランドサット画像分析の部分を分担した。

  • 木村大治 1999「インタラクティブであるとはどういうことか − とくに 「タグづけ」の困難性に関連して−」『人工知能学会研究資料 SIG-SLUD-9804-4』pp.19-23。
    「コミュニケーションの自然誌」研究会で一緒にやっている岡田美智雄さんから依頼があって, 人工知能学会の研究会で発表した。 我ながらつぎはぎだらけの文章だが,「タグづけがなぜ困難なのか」という問題設定 はけっこう大事なことだと思っている。 しかし工学系の人には顰蹙(あるいは無視?)だろうなあ。
1999年8月〜9月 5年ぶりにカメルーンの調査に
二人の子供もだいぶ大きくなったので,何とか1ヵ月半ほどフィールドに出られることに なる。 久しぶりだったのだがあまりアフリカを離れていたような気はしなかった。 いくつか今後の展開のヒントを得る。 バカ・ピグミーをやるならバカ語をもっと勉強しなければ,と痛感。

2000年8月〜9月 カメルーンの調査
バカ・ピグミーの会話分析事始め。20日間で起こせた会話はたったの7分間。

  • 木村大治 2001 「談話と計算との出会い:『談話と対話』(言語と計算−3,石崎雅人,伝康晴 著) 書評」 社会言語科学 4-1 pp.51-54。
    知り合いの本の書評。知り合いのを書くのは疲れるが,勉強になった。

  • 木村大治 2001 「相互行為をおもしろくするもの -- フィールドにおける相互行為研究から--」人工知能学会誌 16-6 pp.806-811。
    インタラクションの不定性,面白さといったものを,フィールド研究からあぶり出す ことを試みた。
2001年10月〜12月 カメルーンの調査
バカ・ピグミーの会話分析をつづける。
2002〜2005年度 科学研究費 基盤研究(B) 「コミュニケーション・プロセスとしての生態人類学:アフリカ熱帯雨林における研究」研究代表者
はじめての(個人でない)科研の代表者に。

  • 木村大治 2002 「『拡散する声』の文化−コンゴ民主共和国とカメルーンのフィールドから」松田素二,宮本正興編 『現代アフリカの社会変動 − ことばと文化の動態観察』 pp.408-427 人文書院。
    これまで発表してきた,アフリカの人々の発話に関する話を,「拡散する声」 という概念でまとめてみた。 来るべき単著「共在感覚」へのひな形という感じ。

  • 木村大治 2002 「ウーラマ紀行」『アフリカを歩く -- フィールドノートの余白に』(加納隆至,黒田末寿,橋本千絵編著) pp. 152-170 以文社。
    加納さんの退官記念本への執筆。 紀行文形式の文章で,これまで発表したことのないアフリカでの体験を書いてみた。

  • 木村大治 2002 「神は細部に宿り給うか? --- 地域研究における「細部」と「具体」---」 アジア・アフリカ地域研究 2 pp.243-250。
    地域研究について日頃考えていることを,自分の研究方針に絡めて書いた。

2003年2月〜3月 カメルーンの調査
研究科が21世紀COEに通ったので,仕事が増えて「共在感覚」(下記)の執筆が大幅に遅れる。 バカ・ピグミーの会話分析をやりつつ,フィールドで執筆を続ける。

  • 木村大治 2003 「道具性の起源」『人間性の起源と進化』(西田正規,北村光二,山極寿一 編著) pp. 293-320 昭和堂。
    理学部人類進化論研究室OBで作る,通称「ガレージ組」研究会の報告書に書いた。 霊長類学における「道具」概念の扱いに対する不満は,かなり昔から持っていたが, それと最近考えている「逸脱性」とを絡め,認知科学の成果を取り込んで書いてみた。 でもまともに論じるには本を一冊書かなければならないという感じ。
    (★ 引用文献に誤植がありました。「元吉良治 編著」は間違いで,「本吉良治 編著」が正しいです。ご本人および関係者の方々にお詫びいたします。)
2003年11月 「共在感覚」出版

2005年9月 カメルーン・フィールドステーションのホームページ立ち上げ。
われわれのグループによって多くの研究成果が蓄積されてきたカメルーン東南部。 いつかはホームページを立ち上げねばと思っていたが,Wikiというシステムに 出会い,ついにやる気に。 これならみんなで簡単に情報をアップできる。
  • 木村大治 2004 「投擲的発話: コンゴ民主共和国・ボンガンドの発話形態における『アドレス性』の問題」 社会言語科学会第14回研究大会発表論文集 pp.154-157。

  • 伝康晴,坊農真弓,榎本美香,細馬宏通,木村大治,串田秀也,森本郁代,高梨克也 2004 「社会的相互行為におけるアドレス性とは何か」 社会言語科学会第14回研究大会発表論文集 pp.241-250。
    会話分析の研究仲間との発表。 しかしアドレスという問題は考えていくとかなり深刻な問題を含んでいることが わかってきた。 「意図」とか「志向性」というものをどう考えるか,という問題が。
2005年12月〜2006年1月 コンゴ(旧ザイール)ワンバの調査
16年ぶりの訪問。懐かしい村。死んだ知り合いもいた。 赤ちゃんだったやつらが青年になっていた。 私の建てた家は10年前に倒壊していた。 長い戦乱で,人々は500キロの道のりを歩いてキサンガニまでものを売りに行っている。 またここで安定して調査が続けられることになれば。
3月の生態人類学会で報告をおこなった。
2006〜2009年度 科学研究費 基盤研究(A) 「アフリカ熱帯林における人間活動と環境改変の生態史的研究」研究代表者
基盤(A)が当たった。しかしぎりぎりで通ったのかかなり予算は削られた。
  • 木村大治 2006 「生態人類学と『体力』」(日本アフリカ学会 第42回学術大会記念シンポジウム報告) アフリカ研究 68, pp.80-83。
    アフリカセンター代表として発表を依頼される。 なかなか難しいお題だったが,考えていくうちにだんだん面白くなってきた。
    同じ号に,北村光二さんが共在感覚の書評を書いてくれた。

  • 木村大治 2006 「フィールドにおける会話データの収録と分析」『講座・社会言語科学 第6巻 方法』(伝康晴,田中ゆかり編) pp.128-144 ひつじ書房。
    フィールドでの会話分析がいかに大変かという苦労話,それにまつわる方法論, そして人類学における会話分析の位置について書いた。 フィールドの経験が「わからない」ものなのか「わかってしまっている」ものなのか ということを考えはじめると訳がわからなくなってきて,書き直すのがたいへんだった。 この問題は何か深いところに触れている…

  • 木村大治 2006 「日本語における語用論的括弧使用の歴史と現状」 社会言語科学会第18回研究大会発表論文集 pp.90-93。
    括弧論をまとめる契機にしようと思い,週刊新潮の括弧使用を 1959年から現在まで調べて発表。

  • 木村大治 2006 「平等性と対等性をめぐる素描」人間文化 (神戸学院大学人文学会) 21, pp.40-43。
    通称「伊谷学研究会」の報告論文。 伊谷先生は実は「隠れインタラクショニスト」だったことを証明。

2006年10月 カメルーンへ
研究科の獲得した,魅力ある大学院教育 イニシアティブ(魅力GP)「臨地教育研究による実践的地域研究者の要請」 による臨地教育で,院生の戸田美佳子さんをフィールドに入れてきた。
2006年11月 南アで開かれた"Cradle of Language Conference"に参加。
"Diversity of human verbal interaction: Two cases from tropical Africa"と題した 発表をおこなう。 カメルーンでの調査の帰りに立ち寄った。 日本人の参加者は私一人だった。 会場はケープタウンの近くのステレンボッシュという美しい町。 ワインで有名なところ。
発表のうちからselectして,Oxford University Pressから 論文集を出すということだったのでがんばって予稿を書いたのだが, 内容が他の発表と離れすぎていたためか,selectionからは 外されてしまった。残念。
  • 木村大治 2006 「生態人類学・体力・探検的態度」『アフリカ研究』69 pp.91-100。
    上記「生態人類学と『体力』」を増補改訂して,特集号の論文にした。 増やす書き直しはしんどかったが,考えていることはだいたい書けた。

2007年1月〜2月 調査再開後2回目のコンゴ・ワンバにおける調査
2006年におこなわれた大統領・国民議会選挙が大規模な争乱に発展することなく終了したので,キンシャサもワンバもかなり落ち着いた様子。 前回ほどしんどい思いをせず(こっちが慣れたせいもあるかもしれないが) 調査することができる。 ぼちぼち焼畑耕作のデータをまとめる時期である。
しかし帰国後熱帯熱マラリアを発症。 新薬「マラロン」で完治したがしばらく体調はよくなかった。
2007年3月
研究科を中心とした21世紀COEプログラム「世界を先導する総合的地域研究拠点の形成」が終了。 プログラムの後半はネットワーク部会長を拝命し,それなりに苦労して勤めたが, さまざまなプロジェクトを推進し, 最後に成果発表ワークショップを開催できたのはよかった。
2007年度からは,グローバルCOEプログラム「生存基盤持続型の発展をめざす地域研究拠点」が 始まった。
  • Tashiro, Y., G. Idani, D. Kimura and L. Bongoli 2007 "Habitat Changes and Decreases in the Bonobo Population in Wamba, Democratic Republic of the Congo" African Study Monographs 28-2 pp.99-106.
    調査を再開したワンバのボノボの状況についてのレポート。 ランドサット画像の分析,人口学的データについて貢献した。

  • 木村大治 2007 「日本語における語用論的括弧使用(2): 哲学・現代思想系文における括弧」 社会言語科学会第20回研究大会発表論文集 pp.198-200。
    昨年度に引き続き,括弧論をまとめる作業の結果を発表。 現代思想系の著作をOCRで読み取り,「括弧率」を求めた。 自分の著作も結構括弧が多いことが判明。
2007年11月〜12月 ワンバにおける調査
20人のインフォーマントに依頼しておこなった生活調査のまとめ(データの クリーニングが大変),ティラピア養殖など新たなタンパク源の開発の 試みを調査。 「投擲的発話」のビデオもいいのが撮れる。
  • 京都新聞の連載『地域から読む現代−グローバル化の中で』に「アフリカの声の世界(ボンガンド)」(2007年12月14日)と「焼畑とアフリカ熱帯林(ボンガンド)」(2008年1月11日)を 掲載。インターネット連続講座に書いたものの縮小版ですが。

  • 木村大治,佐藤真 2008 「どのように 〈共に在る〉のか……双対図式からみた『共在感覚』」『談』no.81「特集〈共に在る〉哲学」pp.11-37,たばこ総合研究センター。
    冬休みに共著者の佐藤真さんよりメールがあり,「共在感覚」について喋ってほしいとのこと。 「たばこ総合研究センター」の雑誌だが,えらく哲学っぽい雑誌である (「談」のホームページ)。 研究室にインタビューに来てもらったが, カメラマンの方も一緒で,ポートレートを撮ってもらった。初めての体験。 「ごHP(木村注: このホームページ)のポートレイトの写真では、無精髭姿でいかにも人類学者然としていたが、本人は普通のやや地味な感じの人」という印象だったらしい…。 もう少し,本に書いたことを超えた話ができればよかった,という点がちょっと残念。

  • 丸善『文化人類学事典』「相互行為」「挨拶」「携帯とインターネット」 の項目を執筆。 事典の項目だが,けっこう好きなことを書いてもいいようだったのでそうしたら, 小さな論文みたいになった。

  • 菅原和孝さんの科研 「身体化された心の人類学的解明」が採択され,研究分担者として参加。 「数学者の会話の会話分析」などということを言っていたのだが,ほんとに やらんとあかんな…
2008年7月 カメルーン・ヤウンデへ, 8月〜9月 コンゴ民主共和国・ワンバへ
研究科の獲得した,若手研究者インターナショナルトレーニングプログラム(ITP) 「地域研究のための フィールド活用型現地語教育」 で,ヤウンデ第I大学との交渉に。 話し合いは無事に終わり,後期から学生を受け入れてくれることに。
2010年1月 網膜剥離を患い手術,入院。
もうすぐ50だがこの年になると思わぬことがあるものだ。 日常「見ている」ことが経験の中でどれだけ大きな割合を占めているか痛感。
  • 10年以上主催して続けてきた「インタラクション研究会」(略称「イン研」)で論文集を刊行。題名「インタラクションの境界と接続 −サル・人・会話研究から」。 霊長類学,人類学,会話分析の話を,「インタラクション」という主題でまとめる。 京都大学教育研究振興財団の出版助成をもらって出版(申請者 中村美知夫氏)。 表紙は漫画家のとり・みき氏が描いてくれる。

  • 上記計画と並行して,我々が1990年代以降続けてきた,カメルーンを中心としたアフリカ熱帯林研究をまとめた2巻本の論文集を編集した。 題名「森棲みの生態誌 −アフリカ熱帯林の人・自然・歴史 I」「森棲みの社会誌 −アフリカ熱帯林の人・自然・歴史 II」。 こちらは,第1巻の方は科学研究費の研究成果公開促進費の助成で刊行された。

    上記3冊の本,共編者,執筆者のみなさん,おつかれさま,ありがとう。

  • 科学研究費 基盤A 「アフリカ熱帯林におけるタンパク質獲得の現状と将来」が 採択された。5年計画。

  • 木村大治 2010 「インタラクションを捉えるということ」『可能性としての文化情報リテラシー』(岡田浩樹,定延利之編) ひつじ書房。
    神戸大のプロジェクトの成果出版。

  • 木村大治 2010 「似たようなものたちが向かい合う」『人間文化』第27号 pp.21-26 神戸学院大学人文学会。
    寺嶋秀明さんの主宰していた通称「伊谷学研究会」の成果出版。 このアイデアをもとにインタラクション論の突破口が開けるか?

  • 木村大治 2011 「複雑さとは何か」霊長類研究 26-2: 179-183。
    霊長類学会の自由集会「社会の学としての霊長類学: 『他者』としての他個体と『社会的な複雑さ』」でのコメントを文にしたもの。社会の研究に「複雑さ」は大事やけど,何か複数の概念が混在しとるんじゃない? という論点。

  • 木村大治 2011『括弧の意味論』 NTT出版
    やっと出すことができた。 付録(?)の括弧率計算ホームページもよろしく。
2012年4月 アジア・アフリカ地域研究研究科教授に。
アフリカ地域研究資料センター長に就任。忙しい…
2012年後半 やたら宇宙づいている。
「ファースト・コンタクト」と題する 宇宙人との出会いを素材としたコミュニケーション論の本を執筆中; 「宇宙人類学」 プロジェクトにかかわる。向井千秋さんにも会った!