アフリカ研究最前線
東京公開講座

「アフリカにおける地球環境問題と地域住民」

 

日 時:2012年6月2日(土) 15:00~17:00

会 場:京都大学 東京オフィス 会議室2・3
〒108-6027
東京都港区港南2-15-1 品川インターシティA棟27階
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/tokyo-office/about/access.htm
Tel: 03-5479-2220

 

【参加】

■ 受講料 無料
■ 事前申し込み不要

 

お問い合わせは、下記の連絡先までお願いいたします。
E-mail: caas[at]jambo.africa.kyoto-u.ac.jp
※[at]は@に変更してください。
Tel: 075-753-7803
郵便:〒606-8501 京都市左京区吉田下阿達町46 京都大学アフリカ地域研究資料センター 公開講座係

 

【アクセス】
JR、京浜急行「品川駅」より徒歩5分。
品川駅・東西自由通路(レインボーロード)より品川インターシティA棟の2階に入館できます。エスカレーターで3階までお上がりいただき、手前の高層階エレベーターで27階にお越しください。なお、土・日・祝日はエレベーターは1階には止まりません。

「類人猿ボノボ保護をめぐるアクターたち: コンゴ民主共和国ワンバの事例」
木村大治(京都大学アフリカ地域研究資料センター 教授・センター長)

アフリカ中央部,コンゴ盆地の熱帯雨林は,地球環境問題のひとつの焦点となっています。熱帯雨林の減少,動物相の空洞化などといった問題が大きく取り上げられるようになってきているのです。..... »詳細情報

「西アフリカ・サヘルの砂漠化に挑む:在来知識にもとづいた荒廃地の修復活動」
大山修一(京都大学アフリカ地域研究資料センター 准教授)

アフリカ・サハラ砂漠の南縁(サヘル地域)では、砂漠化が深刻な問題となっています。砂漠化は土地の荒廃を意味し、土地のもつ植物生産力が低下します。..... »詳細情報


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「類人猿ボノボ保護をめぐるアクターたち: コンゴ民主共和国ワンバの事例」

講師:木村大治(京都大学アフリカ地域研究資料センター 
教授・センター長)

 

アフリカ中央部,コンゴ盆地の熱帯雨林は,地球環境問題のひとつの焦点となっています。熱帯雨林の減少,動物相の空洞化などといった問題が大きく取り上げられるようになってきているのです。私は1986年以来,コンゴ民主共和国(旧ザイール)のワンバを拠点として,人類学的調査をおこなってきました。ワンバでは1970年代前半から,日本人チームが現地の研究機関の研究者たちと協力して,類人猿ボノボの調査を継続しています。近年それらの活動に加えて,いくつかの国際自然保護団体がこの地域で活動を開始しており,それに呼応して,地域住民によるローカルNGOの設立など,さまざまな動きがみられはじめています。さらに,新しいボノボ保護区の設立をめぐって,地域住民間の土地所有をめぐる問題が顕在化してきています。この講座では,そういったさまざまな主体(アクター)たちの活動を記述することを通して,地域の目から地球環境問題を考えていく糸口を見出したいと思います。

 

 

 

 【講師プロフィール】
木村 大治(きむら だいじ)
1960年愛媛県生まれ。京都大学大学院理学研究科博士課程修了、博士(理学)。福井大学教育学部助教授,京都大学大学院人間・環境学研究科助教授,京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科助教授、同研究科准教授を経て,2012年より現職。アフリカ熱帯雨林の農耕民,狩猟採集民の日常的コミュニケーションを研究している。主な著作は『共在感覚 -アフリカの二つの社会における言語的相互行為から』京都大学学術出版会,2003年,『インタラクションの境界と接続-サル・人・会話研究から』(共著)昭和堂,2010年,『森棲みの生態誌 -アフリカ熱帯林の人・自然・歴史 I』(共編)京都大学学術出版会,2010年,『コミュニケーションの自然誌』(共著) 新曜社,1997年 など。

 

「西アフリカ・サヘルの砂漠化に挑む:在来知識にもとづいた荒廃地の修復活動」

講師:大山修一(京都大学アフリカ地域研究資料センター 

准教授)

 

アフリカ・サハラ砂漠の南縁(サヘル地域)では、砂漠化が深刻な問題となっています。砂漠化は土地の荒廃を意味し、土地のもつ植物生産力が低下します。降雨量の急激な変動や干ばつ、砂漠化の進行によって、食料生産が不安定となり、人々の生存基盤が脆弱になっています。ヨーロッパ連合(EU)と国連食糧農業機関(FAO)は、サヘルの砂漠化に対処するため「サハラ・サヘル地域の緑の壁グリーンウォール」プロジェクトを立ち上げ、2011年11月にアフリカ諸国に対して、資金の提供を約束しました。しかし、現在の砂漠化対処技術は、侵食防止用の溝の造成や植林が中心であり、資金を多く必要としますが、ヨーロッパの経済不安やサヘルで急速にすすむ人口増加、活発化する経済活動、干ばつの発生もあって、現場からは手詰まり感を感じます。この公開講座では、サヘルに位置するニジェール共和国において、わたしの研究、社会貢献活動を紹介したうえで、ハウサの農耕民が生活防衛のために、荒廃地にゴミを播き、土地生産力を回復させるという営みを通じて、砂漠化が進行する原因と荒廃地の緑化をすすめる方途を考えていきたいと思っています。

 

 【講師プロフィール】
大山 修一(おおやま しゅういち)
1971年奈良県生まれ。京都大学大学院人間・環境学研究科後期博士課程修了、博士(人間・環境学)。1993年からアフリカの大地をふみ、中南部アフリカ・ザンビアのミオンボ林に居住する焼畑農耕民の調査を継続する一方で、2000年から西アフリカ・サヘル地域のニジェール共和国において、農耕民ハウサ、牧畜民フルベの生業活動、環境利用などを研究対象としてきた。そのなかで、人々が生活防衛のため砂漠化(土地荒廃)に対処している姿をみて、その営みを研究し、緑化のあり方とその普及を考えている。主な著作に、「ニジェール共和国における都市の生ゴミを利用した砂漠化防止対策と人間の安全保障-現地調査にもとづく地域貢献への模索」『アフリカ研究』71号、「西アフリカ・サヘル帯における農村の生業を支える伝統的慣行と食料不足の拡大」松井 健・野林厚志・名和克郎 共編『生業と生産の社会的付置―グローバリゼーションの民族誌のために』などがある。