調査地のベレンティ保護区(写真2)は、東南端のタオナラロから西へ約85キロメートル離れた所にある。1989年から1998年までの10年間のベレンティ保護区における年平均降雨量は580.6ミリメートルであり、年によって降雨量には大きな差がある。月別の降雨量(図2)をみると、その約70%が11月から2月までの間に降っている。
ベレンティ保護区のあるマンドラレー川の右岸一帯は、サイザル(Agave rigida)のプランテーションが広がり、葉の繊維から麻をつくっている。この一角に250ヘクタールほどの広さの森が残されているが、ここに昼行性の3種(ワオキツネザル、ヴェローシファカ、チャイロキツネザル)、夜行性の3種(シロアシイタチキツネザル(写真3)、フトオコビトキツネザル、ハイイロネズミキツネザル)計6種が生息している。
(写真2):上空から見たベレンティ保護区。 |
(図2):1989−1998年の平均月別降雨量 |
(写真3):夜行性のシロアシイタチキツネザル。 |