第96回 京大周辺の自然観察:比叡山の地形・植生

 趣旨

今回は京大生にとって身近なフィールドである比叡山を歩き、植生や地質の観察を行います。

植生については比叡山で見られる代表的な樹木を観察し、「二次林」と「人工林」それぞれの特徴などを学びます。

また、地質については比叡山を構成する花崗岩とホルンフェルスを観察し、地質と地形の関係について説明します。

頂上付近からは、京都市内及び琵琶湖の景観を概観します。

 案内者

大谷侑也(京都大学文学研究科 M2)

竹岡佳子(京都大学地球環境学舎 M2)

中島柚宇(京都大学文学部 B4)

 野外実習の概要

日時
2016年5月22日(日)
場所
京都府京都市左京区比叡山
参加者
14名(学部生7[文6、工1]、院生6[文4、AA研1、地球環境学舎1]、教職員1[文1])
行程
叡山電車出町柳駅改札前集合→叡山電車修学院駅(趣旨説明・自己紹介)→比叡山修学院登山口→ハイキング、途中昼食→比叡山山頂→叡山ロープウェイとケーブルカーで八瀬比叡山口駅へ→打ち上げ(BBQ)→解散

 報告

朝8:30に出町柳駅に集合し、叡山電車で修学院駅へ。

自己紹介と趣旨説明をしたあと、音羽川沿いに比叡山の修学院登山口へ向かいます。

「雲母(きらら)橋」が見えてきたら、登山口の目印です。

天気が良く非常に気持がいいです。

比叡山は花崗岩と、ホルンフェルスという変成岩の地形を見ることができます。花崗岩は、構成する鉱物の熱膨張率(温度が変化したときに膨張・収縮をする度合い)がそれぞれ異なるため、昼夜の温度差によって玉ねぎの皮をむくようにぼろぼろと鉱物がはがれていく玉ねぎ状風化が生じます。比叡山でも、写真のように登山道は深く削れたV字谷になっており、両脇の崖を手で少し触るだけで簡単に崩れます。

道中、比叡山の植生を観察します。比叡山の主な植生は、アカマツやクヌギ、コナラ等の二次林と、スギやヒノキの人工林です。また、同じ山内でもスギはより水分を好み谷の方へ、ヒノキはより乾燥を好み尾根の方へ生えている傾向があります。

山腹から見える景色です。京都北部地域が見下ろせます。

人工林が広がっている分岐点で昼食です。自然の中で食べるご飯は格別です。

※今、日本では林業の不振から担い手が不足し、放置されている人工林が多いのが現状です。本来人工林においては、より太くきれいな木を作るため間伐や枝打ちが必要ですが、それらの作業が行われないと、木が細いまま成長し、倒木などが起こりやすくなります。また木が密集していることにより林床に日光が当たらなくなり、下層植生が育たず、植物の種類が減ったり(=多様性の喪失)、山の動物たちの餌がなくなったりしてしまうという問題も生じています。

山道をどんどん登っていきます。

途中休憩を含め、登山口からおよそ2時間半でロープウェイの駅に到着。山頂へ向かいます。

彼に一体何があったのでしょうか。静かな迫力があります。

山頂に到着しました!写真の左奥にうっすらと見えているのが琵琶湖です。

下りはケーブルカーも利用します。車両が斜面に合わせて斜めになっています。

八瀬方面へ下山。アンティークな雰囲気の駅舎ですね。

打ち上げはBBQをしました。山登りの後のお肉は最高です。お疲れ様でした!

京都大学自然地理研究会

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