第77回 琵琶湖の水環境を調べる

 趣旨

今回の研究会では、京阪神地域1,400万人の水瓶である琵琶湖の水環境を理解することを目的として、水質調査の実習を行いました。座学では水質調査の方法や各調査項目を計測する意義を学びました。実習では、琵琶湖博物館を見学して琵琶湖の水環境や生物相について学び、そして水質パックテストを用いてリン酸濃度やCOD、pHなどを複数の地点で測定し、結果を比較することで琵琶湖の水環境に対する理解を深めました。

 案内者

  • 田中孝明(京都大学工学部4回生)
  • 山本知実(京都大学農学部4回生)
  • 藤岡悠一郎(近畿大学農学部研究員)

 座学の概要

日時

2012年11月9日(金)

場所
京都大学稲盛財団記念館
参加者
8名(学部生6[工1;農2;立命館大学-文3]、教職員2[AA研1;医1])
内容

  • 水質調査の方法について(田中)
  • 水質調査項目の解説(山本)

 野外実習の概要

日時

2012年11月11日(日)

場所
滋賀県大津市・草津市
参加者
13名(学部生8[工1;農2;文1;立命館大学-文4]、院生1 [奈良大学-文1]、研究員2 [AA研1;近畿大学-農1]、教職員1[AA研1]、その他1)
行程
大学を自動車で出発。→1つ目のポイントで水質調査。→琵琶湖博物館を見学。→館内レストラン「にほのうみ」で昼食。→2つ目のポイント(琵琶湖博物館駐車場)で水質調査。→3つ目のポイント(大津港)で水質調査。→大学着。調査結果をまとめる。→打ち上げ。

 報告

今回は自然地理研究会初の試みとして、琵琶湖沿岸部の水質調査を実施しました。

京都から途中越を経由して琵琶湖にやって来ました。琵琶湖大橋を渡り、まずは湖東に向かいます。

最初の調査ポイントにやってきました。今回の調査では、湖東の琵琶湖大橋付近、琵琶湖博物館駐車場、大津港付近の3地点で水質の測定を行いました。最初に調査方法を簡単に説明します。

バケツを使って湖から水を汲み上げます。

バケツで汲んだ水をビーカーに移し、水の色や濁り具合、臭いなどを観察します。

今回は共立理化学研究所のパックテストにより水質を調べます。このパックテストにより、水中のアンモニウム態窒素、亜硝酸態窒素、硝酸態窒素、リン酸態リンの濃度、及びCODを測定することができます。

試薬の入ったチューブに測定対象の水を入れ数分待つと水の色が変わるので、標準色と比較することで測定結果を得ます。写真ではリン酸態リンの濃度測定を行なっています。他の項目も同様の方法で測定可能です。

第77回 琵琶湖の水環境を調べる#2」へ続く

京都大学自然地理研究会

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