第71回 淀川水系と三川合流地点の観察・祝賀会

 趣旨

京都を流れる桂川・宇治川・木津川の3つの大きな川は八幡市・大山崎町・島本町などにまたがる「三川合流地点」と呼ばれる場所で合流して淀川となり、大阪湾へと向かいます。淀川は、近畿地方の広い範囲を集水域としており、古くから水運に用いられるなど、ひとびとの生活に深く関わって来ました。この三川合流地点は淀川水系の治水を考える上で重要であり、昔から様々な治水工事が行われ、現在でもその名残を多く見ることができます。今回の研究会ではこの三川合流地点付近および桂川中流域の見学を通じ、淀川水系を構成する河川がどのように流れ,淀川へと合流していくのか、またそれらを取り巻く地形や歴史について広く学ぶことを目的としました。

また実習後には、自然地理研究会の世話人で今年度学位を取得される手代木さん・山科さんをお祝いする祝賀会を開催致しました。

 案内者

  • 井出健人(京都大学文学部 B3)
  • 田中孝明(京都大学工学部 B3)
  • 中三川洸太(立命館大学文学部 B3)

 野外実習の概要

日時
2012年3月12日(月)
場所
桂付近、及び三川合流地点
参加者
12名 (学部生7 [文2;医1;工1;農1;立命館大学-文1;大阪大学 -文1]、 院生3[AA研2;地環1]、 教職員2 [AA研2])
行程

四条河原町に13時集合→阪急河原町駅を出発→阪急電車で移動→西京極駅に到着→桂川を観察→桂駅に到着→阪急電車で移動→大山崎駅に到着→三川合流地点を見学→八幡市駅に到着→祇園四条駅へ18時半に到着

 祝賀会の概要

場所
牛禅(東大路四条の祇園会館4F)
参加者
12名 (学部生5[文2;工1;立命館大学-文1;大阪大学 -文1]、 院生4[人環1;AA研2;地環1]、 教職員3 [AA研3])

 報告

まずは阪急河原町駅に集合し、阪急電車で西京極駅に移動後、桂川へと向かいます。

桂川に向かう道中。正面に見えるのは西京極総合運動公園です。

桂川までたどり着きました。桂川は、京都府北部丹波山地を源とし、亀岡盆地、保津峡を経て京都盆地へと流入します。

西大橋を渡り、対岸を目指します。ちょうど五条通と交差するこの地点からは、京都盆地に流入した桂川が東向きから南向きへと流れを変える様が見られます。

桂川の地形、及び淀川水系について解説しています。

京都盆地は、桂川、天神川、鴨川の流域に当たります。この中でも桂川は、平安京が建設された当初水害の被害を受けやすい湿地帯が広がっていたために開発が遅れたと言われています。現在でも、河道の周囲に氾濫原が広く広がっている様子が観察できます。

桂川右岸から見た北山の様子。

農地が広がり、遮蔽物のない桂川河川敷からは、京都盆地を囲む山々がよく観察できます。こちらは北山。この山並みが桂川の水源となります。

こちらは東山です。残念ながら霞がかかっていてよく見えません。晴れていればこの場所から比良山系の山々を見ることができます。

こちらは晴れた日に撮影した同じ方向の写真です。東山の山並みと、その向こうに雪に覆われた比良山の山体が見えます。

桂川の氾濫原の様子。氾濫原上に畑が広がっています。

桂川の堤防上を歩いて行きます。

桂川の看板。このあと見学する予定の三川合流地点からの距離が書かれています。

途中、取水口を見つけました。この取水口を用いて桂川から桂離宮へ水を送っています。

こちらは桂離宮からの排水を行う排水口です。

桂大橋までたどり着きました。

ここから阪急桂駅まで移動し、阪急電車で大山崎駅まで行き、三川合流地点へと向かいます。

大山崎駅に到着。しかし、霰が激しく降っています。霰が止むのをしばらく待ち、桂川へと向かいます。

再び桂川のもとへ到着しました。ここから上流部にある天王山大橋へ向かい、三川合流地点を横断します。

前方に「背割堤」と呼ばれる堤防が見られます。この背割堤によって桂川と宇治川を分け隔てています。

こちらの写真からは、宇治川と木津川を分ける背割堤も見ることができます。宇治川・木津川間の背割堤の上には桜が植えられています。

背割堤には、複数の川の合流・分流地点につくられ、2つの川を並走させて高さ・流速などの差を小さくする働きがあります。日本ではこの三川合流地点のほか、木曽三川でも見ることができるようです。

進行方向の左側には天王山がみられます。天王山は、明智光秀と羽柴秀吉が戦った「山崎の戦い」の舞台として知られています。

一方右側には石清水八幡宮で知られる男山が見えます。

堤防上を歩いていきます。

途中で写真のような標石を見つけました。

新幹線が通っています。このあたりには東海道新幹線のほか、東海道本線、名神高速道路、京阪電鉄京都線、阪急京都線などの重要な交通網が集まっています。

また、かつては淀川や京街道、西国街道などがあり、古くから水運・陸運の要衝とされてきました。

大山崎ジャンクションの下を通っています。

歩道橋のすぐ横に新幹線の高架が通っています。

前方には名神高速道路が見られます。

ここからいよいよ天王山大橋・御幸橋を通って三川合流地点を横断します。

天王山大橋に入りました。

写真の中央付近に淀の町があります。かつて桂川・宇治川・木津川は淀で合流していましたが、明治から昭和にかけて行われた河川の付け替え工事によって現在の位置に移動しました。

桂川の真上に来ています。

桂川・宇治川間の背割堤が長くのびています。

ようやく宇治川のところまで来ました。

宇治川を背景に記念撮影。合流地点であるためか、看板には淀川と書かれています。

御幸橋を通って宇治川を横断します。

宇治川・木津川間の背割堤の上には遊歩道が作られており、上を通ることができます。

写真は背割堤の上から宇治川を撮影したものです。桂川・宇治川間の背割堤のほか、今まで上を歩いていた堤防が見えます。

一方こちらが木津川です。

背割堤の上で記念撮影。背割堤の上にはたくさんの桜が植えられており、春には花見客で賑わいます。

木津川の水面に夕陽が映っています。

木津川を横断後、京阪八幡駅から祇園四条駅まで移動し、四条の牛禅というしゃぶしゃぶ屋で手代木さん・山科さんの学位取得を祝う祝賀会を行いました。

お二人に記念品を贈呈しました。

手代木さん、山科さん、おめでとうございます!

京都大学自然地理研究会

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