第42回 高山植物に対する温暖化の影響の観察
趣旨
今回の研究会は10/4(土)〜5(日)の日程で、高山植物に対する温暖化の影響を調べている調査地を見学します。この調査は水野先生も立ち上げに加わったGENET(Geoecological Network)という研究グループが、中央アルプスの木曽駒ヶ岳(長野県)で行っているもので、温室状態をつくって気温上昇が植物の生活史や形態にどんな影響を与えるかを調べています。調査は1995年に始まり、現在は気象観測のみを継続していますが、最近になって植物の調査も再開しようという気運が高まっているところです。また、10月初旬は紅葉の時期でもあり、当日は天気さえ許せば、木々の彩り豊かな姿が眺められることと思います。
案内者
- 浜田崇(長野県環境保全研究所) *野外実習のみ
- 尾関雅章(長野県環境保全研究所) *野外実習のみ
- 水野一晴(アジア・アフリカ地域研究研究科)
座学・ミーティング
第1回
- 日時
2008年9月29日(月) 16:30−
- 場所
- 参加者
- 内容
第2回
- 日時
2008年10月3日(金) 16:30−
- 場所
- 参加者
- 内容
野外実習
- 日時
2008年10月4日(土)−5日(日)
- 場所
- 参加者
- 行程
05:30 大学集合
06:14 京都駅発 <JR東海道新幹線「のぞみ100号」>
06:49〜07:00 名古屋駅(乗換) <JR中央本線・特急「ワイドビューしなの1号」>
08:55〜09:09 塩尻駅(乗換) <JR中央本線・普通 甲府行き>
09:21〜09:35 岡谷駅(乗換) <JR飯田線・普通 豊橋行き>
10:47〜11:00 駒ヶ根駅(乗換) <伊那バス 駒ヶ岳ロープウェイ線>
11:51 しらび平着
駒ヶ岳ロープウェイにて千畳敷へ
徒歩1時間35分(コースタイム)にて駒ヶ岳キャンプ場(標高2860m)へ
調査地見学・周辺散策
テント泊
10/5(日)
調査地見学・周辺散策
10:00頃までに千畳敷到着
駒ヶ岳ロープウェイ・伊那バスにて駒ヶ根へ
途中、こまくさの湯にて温泉入浴
13:30頃、駒ヶ根駅
報告
千畳敷カールを登ります。氷河時代に氷河が削ってできたすりばち状の地形です。
20代前半の頃、1月の真冬にここを登っているときに雪崩に襲われ、斜面下方まで流された経験がある思い出深いカールです。
紅葉がきれいです。あと1−2週間後が紅葉のピークです。
この木曽駒ヶ岳の研究サイトは、私も創設に関わったGENET(Geoecological Network)という研究グループが、1995年から温暖化が高山植物の生態や生活史にどのような影響があるかを継続モニタリングしている観測地です。
気象観測は1995年から継続的にデータを取っているのですが、植物の調査は近年停滞しているので、また調査を活発化するために、今回は訪れました。
風衝地によく見られる階状土。
構造土(自然にできる地表の幾何学的模様)の一種で、地表面が階段状になっていて、階段のステップの部分が裸地で、急崖の部分に植生があります。
遠く南アルプスも遠望できます。
南アルプスの背後に見える富士山。
京都大学自然地理研究会
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