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四方篝

関心分野:

熱帯農業生態学、地域研究

研究テーマ:

「アフリカ熱帯雨林における焼畑農耕の生態基盤−その歴史的形成過程と現代的展開−」

カメルーン東南部の熱帯雨林帯に暮らす焼畑農耕民を対象に、森と人との関わりを、焼畑農耕システムの分析を通じて明らかにすることを目的としてフィールドワークをおこなっている。

とくに、アフリカ熱帯雨林において重要な栽培作物であるプランテン・バナナに着目し、バナナを携えてコンゴ川水系に拡大したといわれるバントゥ系農耕民が、熱帯雨林でどのように生活世界をくりひろげてきたのかということについて、焼畑における栽培システムやそれを支える熱帯雨林との生態学的な関係に着目しながら明らかにしたいと考えている。

さらに、焼畑農耕をはじめとする様々な生業活動が、いかに森林植生の動態に関わっているのかということについて、人びとの森林利用や居住の歴史的変化、及び過去から現在に至るまでの国家・国際社会のマクロな政治・経済状況をふまえつつ明らかにすることを目標にしている。

キーワード;アフリカ熱帯雨林、焼畑農耕、プランテン・バナナ、生業活動と植生変化

研究歴:

1999年4月 熱帯での農業、とくにアフリカの農業に関心をもち、京都大学農学部熱帯農業生態学研究室に所属。農学部の実験圃場において、トウモロコシとササゲの混作実験をおこなう。混作に対する興味と疑問は深まるばかり、どうしてもアフリカでほんものの混作を見てみたいと思い、ASAFASの門をたたく。

2000年4月 ASAFAS入学。もっとも複雑な混作を相手にしたいという希望から熱帯雨林での調査をすすめられる。

2000年11月〜2001年3月 初めてのフィールド調査。カメルーン東部州の熱帯雨林帯で広域調査をおこない、いろんな畑を見て回る。「せっかく調査するなら・・・」ともっともぐちゃぐちゃな混作畑のある村を調査村に選んだ。これが、後の苦労のもとに。(→21COEワークショップ「フィールドワークから紡ぎだす−発見と分析のプロセス−」へ)

2001年7月〜12月 2度目のフィールド調査。バナナ三昧の日々をおくる(バナナ日記その1へ)。人びとが毎日欠かさずバナナを収穫している事実に感動。博士予備論文の着想のきっかけとなった。2002年6月 博士予備論文を提出

2003年7月〜2004年3月 3度目のフィールド調査。調査村をカメルーンフィールドステーションに近接したミンドゥル村に変更。村で割礼の儀式に遭遇し、そこで利用される大量のバナナにまたしても驚かされ(バナナ日記その2へ)、「自分の調査するべき村はここだ!」と思い込む。その後、調査をすすめるうちに、ミンドゥル村に暮らす人びとが、ジャー川沿いに集落を転々と移動しながら生活をしてきたということが明らかになった。その足跡をたどれば、森と人とのかかわりを動態的に描くことができるのではないかという考えのもと、ジャー川沿いでの広域調査や植生調査、及び歴史の聞き取り調査などに着手した(21COEフィールドステーション報告書平成15年度平成16年度)。

2005年1月〜3月 4度目のフィールド調査。 農耕社会を狩猟採集社会と相対化することで、「農耕民と森との関係」を考えること、及びより広い文脈で「森と人との関係」を考える視野をもつことを目的として、初めて狩猟採集民バカの長期狩猟採集行(モロンゴ)に参加する(モロンゴについては、安岡論文PDFに詳しい。)。焼畑農耕社会における生活との大きな違いに驚く。

2005年4月 日本学術振興会 特別研究員(PD)採用に伴い、京都大学大学院農学研究科 地域環境科学専攻 熱帯農業生態学研究室に異動 

2005年11月〜2月 5度目のフィールド調査。最初の調査地であるバティカ村にて、カカオ栽培の現状について調査をおこなう。バナナとカカオのおいしい関係に着目。

2007年7月〜2008年6月 出産・育児のため研究活動を中断

2008年4月 首都大学東京 都市環境科学研究科に異動

2008年7月 同研究科にて、研究活動に復帰

2009年4月 日本学術振興会 特別研究員(RPD)採用(所属;首都大学東京 都市環境科学研究科)

2010年8月〜2012年1月 出産・育児のため研究活動を中断

2010年10月 京都大学大学院 アジア・アフリカ地域研究研究科 アフリカ地域研究専攻に異動

2012年2月 同研究科にて,研究活動に復帰

2012年3月 学位(京都大学博士(地域研究))取得

2013年4月 東京大学大学院 農学生命科学研究科に異動

2013年10月 東京大学大学院 農学生命科学研究科 特任研究員

2015年4月 日本学術振興会 特別研究員(RPD)採用(所属:東京大学大学院農学生命科学研究科)

2015年9月 京都大学大学院 農学研究科に異動

研究業績

著書

四方 篝.2013.『焼畑の潜在力―アフリカ熱帯雨林の農業生態誌』昭和堂.212p.

学術論文(査読有)

Shikata, K., Y. Matsushita, E. Nawata and T. Sakuratani. 2003. "Effect of Intercropping with Maize on the Growth and Light Environment of Cowpea." Japanese Journal of Tropical Agriculture. 47(1):17-26.(PDF

四方 篝. 2004.「二次林におけるプランテインの持続的生産:カメルーン東南部の熱帯雨林帯における焼畑農耕システム」『アジア・アフリカ地域研究』4(1):4-35.(PDF

Shikata,K.2006.“Historical Land Use and Vegetation Changes in the Tropical Rain Forest of Southeastern Cameroon”. Proceedings of Kyoto Symposium ”Crossing Disciplinary Boundaries and Re-visioning Area Studies, Perspectives from Asia and Africa”. pp. 421-431.

四方 篝.2007.「伐らない焼畑―カメルーン東南部の熱帯雨林帯におけるカカオ栽培の受容にみられる変化と持続―」『アジア・アフリカ地域研究』6(2):257-278.(PDF

四方 篝.2010.「バナナとカカオのおいしい関係−カメルーン東南部の熱帯雨林における焼畑農耕とその現代的展開」木村大治北西功一編『森棲みの生態誌−アフリカ熱帯林の人・自然・歴史機抖都大学学術出版会.pp. 195−220.

学術論文(査読無)

四方 篝. 2006. 「森は何を語るのか?―カメルーン東南部の熱帯雨林に暮らす焼畑農耕民の生活と森林植生との関わり」『日本熱帯生態学会ニューズレター』No.62.1-7. (PDF

四方 篝.2010. 「カメルーン東南部のカカオ・アグロフォレストにおける樹木の多様性とその創出過程」『エクメーネ研究』1:67-90(PDF

四方 篝.2016.「多様性をうみだす潜在力−カメルーン東南部、熱帯雨林における焼畑を基盤とした農業実践」重田眞義・伊谷樹一編『アフリカ潜在力 4 争わないための生業実践:生態資源と人びとの関わり』京都大学学術出版会.pp. 265-299.

四方 篝. 2016.「バナナはチョコレートよりも甘いか?」『日本熱帯生態学会ニューズレター』104: 11-18.

学位論文

四方かがり. 2002.「カメルーン東南部熱帯林における焼畑農耕の特性−栽培作物と開墾方式の視点から」京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科 博士予備論文

四方かがり.2011.「アフリカ熱帯雨林における焼畑の潜在力−自給作物生産と商品作物生産の両立にかんする農業生態学的研究−」京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科 博士論文

その他(報告書,論考,書評,エッセイ等)

Shikata, K. 2004. “Sustainable Plantain Production by Shifting Cultivation in the Secondary Forest of Southeastern Cameroon.” 市川光雄編『生活環境としてのアフリカ熱帯雨林に関する人類学的研究』(科学研究費基盤研究(A)(2)研究成果報告書)pp. 99-106.

四方 篝.2007.「川沿いの暮らしに魅せられて」『エコソフィア』19:70-71.

四方 篝.2010.「フィールド・エッセイ森の恋占い』」木村大治北西功一編.『森棲みの生態誌−アフリカ熱帯林の人・自然・歴史機抖都大学学術出版会. pp.191-192.

四方 篝.2014.「書評 『屋敷地林と在地の知:バングラデシュ農村の暮らしと女性』吉野馨子著 京都大学学術出版会」『熱帯農業研究』7(1):33-34.(PDF

四方 篝.2015.「アフリカ熱帯雨林のさとやま」『こころの未来』vol.14:28-31.(PDF

四方 篝.2016.「フィールドワークに行けないフィールドワーカー」『100万人のフィールドワーカーシリーズ第12巻 女も男もフィールドへ』古今書院.pp144-164.

国際会議における発表

Shikata, K. “Sustainable Plantain Production by Shifting Cultivation in the Secondary Forest of Southeastern Cameroon.” (WWF / GTZ / MINEF / Kyoto Univ. Joint seminar, In Yokadouma, Cameroon, December, 2003.)(2003年度セミナー報告へ

Shikata, K. “Interactive Relationships between Human Activities and Forest Environments-A Case Study of Bakwele Farmers along the Dja river-” (The debriefing meeting on studies on Baka pygmies and Bakwele farmers in the Jengi South east area In Yaounde, Cameroon, 16th Feb.2005.)(2005年度セミナー報告へ

Shikata, K.“History in the Forest: Relationships between Human Activities and Forest Environments in the Tropical Rain Forest of Southeastern Cameroon”. Kyoto Symposium “Crossing Disciplinary Boundaries and Re-visioning Area Studies, Perspectives from Asia and Africa”. Kyoto, Japan. November,2006.

Shikata, K. “Historical Land Use and Vegetation Changes in the Tropical Rain Forest of Southeastern Cameroon”. Kyoto Symposium “Crossing Disciplinary Boundaries and Re-visioning Area Studies, Perspectives from Asia and Africa”. Kyoto, Japan. November, 2006.

Shikata, K. “Integration of Cocoa Growing and Banana-Based Shifting Cultivation in Tropical Rainforest of Southeastern Cameroon.(Poster)” International Symposium Persisting Cultures and Contemporary Problems among the Congo Basin Forest Peoples. Kyoto, Japan. March, 2010.

Shikata, K. and H. Yasuoka. “Abandonment of Cacao Agroforest: Integrating commercial cacao farming into traditional shifting cultivation system in Southeastern Cameroon”. 13th Congress of the International Society of Ethnobiology. Montpellier, France. May, 2012.

国内学会・シンポジウム等における発表

四方 篝,松下裕子,縄田栄治,桜谷哲夫 「トウモロコシとの混作がササゲの生育と光環境に及ぼす影響」日本熱帯農業学会第87回講演会(2000年3月, 於;千葉大学)

四方 篝 「カメルーン東南部熱帯雨林の焼畑農業におけるプランテイン・バナナ栽培」日本熱帯農業学会第93回講演会(2003年3月, 於;日本大学)

四方 篝 「『休閑畑』からの収穫−カメルーン東南部の熱帯雨林における焼畑農耕システム−」京都ワークショップ フィールドワークから紡ぎだす−発見と分析のプロセス−(2004年10月30日, 於;京都大学)。(→21COEワークショップ「フィールドワークから紡ぎだす−発見と分析のプロセス−」へ)

四方 篝 「森に刻まれた歴史−カメルーン東南部熱帯雨林Dja川流域における焼畑農耕民の生活と森林植生」日本アフリカ学会第42回学術大会(2005年5月28日, 於;東京外国語大学)

四方 篝 「カメルーン東南部熱帯雨林における焼畑農耕民の居住・生業活動と植生変化−歴史生態学の試み」第15回日本熱帯生態学会年次大会(2005年6月11日, 於;京都大学)

四方 篝 「バナナがそだつ森−カメルーン東南部熱帯雨林の焼畑農耕」第40回民族自然誌研究会「森のなかの農、農のなかの森」(2005年7月23日, 於;京大会館)例会レポート

四方 篝 「伐らない焼畑―カメルーン東南部の熱帯雨林におけるカカオ栽培」日本アフリカ学会第43回学術大会(2006年5月.於;大阪大学)

四方 篝 「カメルーン東南部のカカオ・アグロフォレストにおける樹木の多様性」日本アフリカ学会第47回学術大会(2010年5月.於;奈良文化会館)

四方 篝 「アフリカ熱帯雨林における焼畑の潜在力」第201回アフリカ地域研究会(2014年1月.於;京都大学)

四方 篝「カメルーン東南部のカカオ栽培における庇陰樹の多様性とその形成要因」日本熱帯農業学会第115回講演会(2014年3月.於;東京大学)

四方 篝「カメルーン東南部のカカオ栽培における『意図しない多様性』」日本アフリカ学会第51回学術大会(2014年5月.於;京都大学)

四方 篝「農地が創り出す生物多様性−カメルーン東南部におけるカカオ栽培の事例」CIAS共同研究「アフリカにおける地域植生と植物利用の持続可能性」シンポジウム(2015年2月.於;京都大学)

四方 篝・河合真之・Abrar Juhar Mohammed・小柳知代・井上真「ミャンマー・シャン州北部における土地利用の実態−残存林に着目して」日本熱帯農業学会第117回講演会(2015年3月.於;筑波大学)

四方 篝「焼畑の潜在力-アフリカ熱帯雨林の農業生態誌」第25回日本熱帯生態学会年次大会 吉良賞授賞記念講演(2015年6月.於;京都大学)

四方 篝「フィールドワークに行けないフィールドワーカー」FENICSサロン第二回子持ちフィールドワーカー〜フィールドワーカーであり続けるには〜(2015年7月.於;信愛書店)

四方 篝「アフリカ熱帯雨林の焼畑をめぐる森と人のかかわり」2016年度第3回「アフリカ農業・農村社会史の再構築:在来農業革命の視点から」東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所共同利用・共同研究課題研究会.東京外国語大学.(招待講演)2017年3月26日.

四方 篝「フィールドワークに行けないフィールドワーカー」FENICSサロン「フィールドワーカーとライフイベント:アフリカ編」.信州大学.2017年5月.

四方 篝・佐藤靖明・小谷真吾・北西功一小松かおり「東アフリカ高地におけるバナナ栽培の現代的展開:ウガンダ南西部・農牧民アンコーレの事例」第27回日本熱帯生態学会年次大会.奄美文化センター.2017年6月.(ポスター)

受賞等

平成27年6月 日本熱帯生態学会 吉良賞

平成26年5月 日本アフリカ学会第51回学術大会 優秀ポスター賞

エッセイ(ウェブページ)

バナナ日記−カメルーン編−「バナナの足研究会」ホームページへ

2017年6月20日 現在