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戸田 美佳子

(写真 調査村の子どもたちと)

関心分野

アフリカ地域研究(中部アフリカ)、人類学(特に生態人類学)、ケア論、障害学

研究テーマ

「アフリカにおける障害者の生活基盤に関する地域研究」

アフリカ中部のカメルーンやコンゴをフィールドに、直接観察を重要視してきた生態人類学の立場から、障害者に関する地域研究をおこなっています。障害者は、従来「社会的困窮者」として救済や援助の対象と考えられる傾向にありましたが、さまざまな他者の手助けを必要とする障害者だからこそ、彼らは周囲とより密接な関係を必要としており、また高度な「社会性」を駆使していると考えます。そのような障害者の生活の実態を把握することをとおして、アフリカの重層的な社会を紐解いていくことを目指しています。

写真左:調査地域で現金獲得源となるカカオ畑。手回し車椅子を使いながら農耕を営む。
 写真右:バカ・ピグミーの集落。この日は母親がケアをおこなわれていたが、毎日その介助者が変わっていることに驚く。

「アフリカ熱帯雨林における森林資源の利用と住民組織に関する実践的研究」

果実や葉、樹皮、野生動物などの非木材森林産物(Non -Timber Forest Products, NTFPs)が近年、木材伐採に替わる森林資源の持続的利用法として森林保全の文脈で注目を集めてます。とくに非木材森林産物は、カカオなどの商品作物を栽培していない狩猟採集民や農耕民女性にとって現金稼得の重要な機会となっており、地域住民の生活向上を目指す上でも期待が高まっています。2011年より、カメルーン熱帯雨林地域における非木材森林資源の利用に関する住民参加型の現地共同研究に参加しながら、住民の社会関係と在来の住民組織の働きから、森林資源の持続的利用を可能にする社会システムの構築を目指しています。

研究歴

  • 2006年4月 京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科(ASAFAS)入学
  • 2006年10月〜2007年2月 「魅力ある大学院教育」イニシアティブ「臨地教育研究による実践的地域研究の養成」により、カメルーン東部州ブンバ・ンゴコ県で5カ月間の予備調査を実施
  • 2007年7月〜2007年11月 カメルーン東部州ブンバ・ンゴコ県および首都ヤウンデにおいて、博士予備論文執筆のための本調査を実施
  • 2008年4月〜2011年3月 日本学術振興会特別研究員(DC1)/受入研究機関 京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科(木村大治教授)
  • 2008年9月 東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所「フランス語圏アフリカ手話」言語研修
  • 2009年2月 院生発案共同研究「ケアをめぐる実践」(2008年度)/研究代表>外部サイト
  • 2009年9月 アジアとアフリカにおけるケアの実践と近代学校教育(2009年度)/研究メンバー
  • 2010年6月〜2011年1月 日本学術振興会特別研究員(DC1)・研究指導委託/受入研究機関:ヤウンデ第一大学人類学教室
  • 2011年10月〜2012 年3 月 JST-JICA 地球規模課題対応国際科学技術協力事業 (SATREPS)の特任研究員(産官学連携)としてFOSASプロジェクトの運営および研究に携わる>FOSASプロジェクト[外部サイト]
  • 2012年4月〜 FOSASプロジェクトの研究メンバーとして、カメルーン熱帯雨林地域における非木材森林資源の利用に関して住民参加型の現地共同研究を継続的に実施
  • 2012年4月〜2015年3月 日本学術振興会特別研究員PDに採用され、『障害者をとおしたアフリカ社会の解明』研究を実施/受入研究機関 京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科(高田明准教授)
  • 2013年4月〜2015年3月 日本貿易振興機構アジア経済研究所の『アフリカの障害者−障害と開発の視点から』研究会 (主査: 開発研究センター主任調査研究員・森壮也氏)・外部委員(研究協力者)
    • 『アフリカの障害者−障害と開発の視点から』研究会の研究協力者として中部アフリカの障害者に関する研究を実施した。本研究会は、共同研究者とともにアフリカの東・西・南部地域での研究の蓄積を基盤に、アフリカ地域における障害と開発の政策と実情を明らかするものであり、当研究会の参加によって、アフリカ諸国での障害(者)に関する問題点の違いや共通する課題をより明確にでき、開発の視点を研究に込みこむことが可能となった。
  • 2014年4月〜2016年3月 科研費(萌芽研究)『Participatory Mappingを利用した熱帯雨林の持続的利用システム』(研究代表者:市川光雄京都大学名誉教授)・連携研究者
  • 2015年4月〜 科研費(若手研究B)『アフリカ障害者の生活基盤に関する地域研究』(研究代表者)
  • 2016年4月〜 科研費(基盤研究B)『アフリカ熱帯雨林における在来知=科学知融合型の狩猟動物モニタリング手法の確立』(研究代表者:京都大学・安岡宏和准教授)・連携研究者

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職歴

  • 日本学術振興会 特別研究員(DC1)(2008.4-2011.3)
  • 京都大学アフリカ地域研究資料センター 特任研究員(産官学連携)(2011.10-2012.3)
  • 日本学術振興会 特別研究員(PD)(2012.4-2015.3)
  • 成安造形大学 非常勤講師(2014.4-)
  • 国立民族学博物館 文化資源研究センター 機関研究員(2015.4-2017.3)
  • 国立民族学博物館 学術資源研究開発センター 機関研究員(2017.4-)
  • 大阪大学 非常勤講師(2017.4-)

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研究業績

単著書
2015 『越境する障害者―アフリカ熱帯林に暮らす障害者の民族誌』東京:明石書店. >出版社

学術論文
2017 「作業療法を深めるゥ▲侫螢の障害者 カメルーン熱帯雨林に暮らす障害者からの学び」『作業療法ジャーナル』51 (3): 231-234. >出版社
2016 Olivero, J., J. E. Fa , M. A. Farfan, J. Lewis , B. Hewlett, T. Breuer, G. M. Carpaneto, M. Fernandez, F. Germi, S. Hattori, J. Head, M. Ichikawa, K. Kitanaishi, J. Knights, N. Matsuura, A. Migliano, B. Nese, A. Noss, D. O. Ekoumou, P. Paulin, R. Real, M. Riddell, E. G. J. Stevenson, M. Toda, J. M. Vargas, H. Yasuoka, R. Nasi. Distribution and numbers of Pygmies in Central African forests. PLoS ONE 11(1): e0144499. (査読有)>pdf
2014 “Peoples and Social Organizations in Gribe, Southeastern Cameroon.” African Study Monographs Supplementary Issue 49: 139-168.(査読有)>pdf
2011 「アフリカに『ケア』はあるか?―カメルーン東南部熱帯林に生きる身体障害者の視点から」『アジア・アフリカ地域研究』10 (2): 176-219.(査読有)>pdf

共著書(分担執筆)
2016 「国境をまたぐ障害者―コンゴ川の障害者ビジネスと国家」森壮也編『アフリカの「障害と開発」―SDGsに向けて』(研究双書No.622)アジア経済研究所, pp.153-193.>出版社
2015 「アフリカの都市に暮らす障害者の生計とケア―カメルーン共和国の首都ヤウンデを事例に」新山智基編『生存学研究センター報告23―アフリカの病・医療・障害の現場から』立命館大学生存学研究センター, pp.125-147.>pdf
2014 「障害者」日本アフリカ学会編『アフリカ学事典』昭和堂, pp.302-303.>出版社
2012 「カメルーンの社会福祉」宇佐見耕一・小谷眞男・後藤玲子・原島博編『世界の社会福祉年鑑(2012年) 』旬報社, pp.607-642.>出版社
2010 「カメルーン熱帯林の『障害者』―身体障害をもつ人々の生活実践とその社会的コンテクスト」木村大治北西功一編『森棲みの社会誌―アフリカ熱帯林の人・自然・歴史 II』京都大学学術出版会, pp.207-230. (編者査読有)>出版社
2009 「カメルーン東南部熱帯林に生きる身体障害者のケアの諸相―wa kuma(「脚が動かない人」と呼ばれる人びと)の生業活動を通して」『ケアをめぐる実践』 (2008年度大学院教育改革支援プログラム院生発案型共同報告書). 松香堂書店, pp.1-18.

学位論文
2013 「カメルーンにおける障害者の社会性―生業とケアの実践に関する人類学的研究」. 京都大学博士 (地域研究) 申請論文. 京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科.
2008 「カメルーンの『障害者』―生活実践とその社会的コンテクスト」博士予備論文 (修士号学位論文相当). 京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科.
2006 「BESS-Polar実験用シンチレーター及びPMTの低温試験」神戸大学理学部学士論文. 神戸大学理学部物理学科.

読み物・エッセイなど
2017 「王国のビーズとピグミーのビーズ」池谷和信編『ビーズ―つなぐ・かざる・みせる』国立民族学博物館, pp.70-71.>関連サイト
2017 「書評リプライ 戸田 美佳子著『越境する障害者―アフリカ熱帯林に暮らす障害者の民族誌』明石書店」『障害学研究』12: 174-183.
2016 「海外研究動向:障害研究の世界的展開」『民博通信』155: 24(2016.12.26)>記事を読む[外部サイト(PDF)]
2016 「先住民族を知ろう(6) ピグミー」朝日小学生新聞(2016.11.6)>記事を読む[外部サイト(PDF)]
2016 「考える舌(37)アフリカン・マンゴー」京都新聞(2016.5.4)>記事を読む[外部サイト(PDF)]
2016 「ムスリムとクリスチャンが集うカメルーンの名物屋台」『みんぱくe-news』177. (2016.3.1)>記事を読む[外部サイト]
2016 「人間学のキーワード ケア」『月刊みんぱく』40(1): 20. (2016.1.1)>記事を読む[外部サイト(PDF)]
2015 「アフリカの障害者を研究すること」『アフリカ Now』104: 6-9(2015年12月31日発行).
2015 「『商売の王さま』と呼ばれる障害者集団―コンゴ川の国境ビジネスの展開」『SYNODOS』2015年12月8日発行.>記事を読む[外部サイト]
2013 「サポーティブな社会は人類の生存にとって脅威なのか?」『学際トーク・カフェ』京都大学グルーバル生存学大学院連携プログラム. 1: 6-8.(西真如氏との対談)>記事を読む[外部サイト(PDF)]
2011 「カメルーンの車いす事情」『 運ぶ・乗る』アフリカ便り. 特定非営利活動法人アフリック・アフリカ, 2011年12月号.>記事を読む[外部サイト]
2010 「加速するカメルーンのサッカー熱」『サッカーエッセイ編』アフリカ便り. 特定非営利活動法人アフリック・アフリカ, 2010年6月号.>記事を読む[外部サイト]
2009 「言語研修のその後: フランス語圏アフリカ手話(LSAF)の地カメルーンでの気づき」アジア・アフリカ言語文化研究所, オンライン広報誌言語研修寄稿.>記事を読む[外部サイト]
2007 「ある昼下がりの過ごし方」『アジア・アフリカ地域研究情報マガジン第49号』メルマガ写真館. 2007年7月号.>記事を読む[外部サイト]

受賞歴
2016 生存学奨励賞「審査員特別賞」(受賞対象著書『越境する障害者―アフリカ熱帯林に暮らす障害者の民族誌』)

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連絡先

〒565-8511 大阪府吹田市千里万博公園10-1 国立民族学博物館 戸田 美佳子

E-mail1: toda(アットマーク)idc.minpaku.ac.jp

2017年5月20日 現在