*写真(準備中) !関心分野:  文化人類学、都市人類学、地域研究 !!研究テーマと研究歴:  アフリカ中西部カメルーンの首都ヤウンデには、カメルーン全国や周辺国からやって来た多様な人びとが暮らしている。私は1993年から、ヤウンデ都市移住民のなかでも「商業民」として有名なバミレケの人びとの相互扶助、経済活動などを考察してきた。吝嗇、狡猾などと周りから嫌われることが多い彼らは、同郷者で集まり組織をつくり、助け合い、頼母子講などを通じて生活の向上を図ってきた。また、故郷との紐帯を結び直し、都市と村落の関係を維持してきた。私はあるバミレケ同郷会にメンバーとして参加させてもらいながら、バミレケの人びとの都市での生き方、村とのつながり方などを学んできた。 {{img img018mini.jpg}}{{br}} 写真:バミレケランドの風景。{{br}} 現在は、多様な人びとが暮らすアフリカ都市部において、人びとがどのように共生し、またどのような知恵が共生を可能にしているのかに関心を持ち、研究をすすめている。 また2011年から、カメルーンの頼母子講との比較を視野にいれながら、沖縄の頼母子講(模合)について、那覇や宮古島で調査を行ってきた。貨幣を通したコミュニティ形成とその役割について考察している。 !!主な業績: !著書・編著書 *平野(野元)美佐 2012. 「都市のエスニック・コミュニティ−カメルーンの国内移住民」平井京之介編『実践としてのコミュニティ−移動・国家・運動』41-67. 京都大学学術出版会.{{br}} *野元美佐 2008.「ヤウンデからみたカメルーン」池谷和信・佐藤廉也・武内進一編『アフリカII(朝倉世界地理講座 大地と人間の物語第12巻)』537-547. 朝倉書店. {{br}} *野元美佐 2007.「貨幣の使用と区別−カメルーン都市の同郷会とその役割」春日直樹編『貨幣と資源(シリーズ「資源人類学」第5巻)』29-58. 弘文堂. {{br}} *野元美佐 2005. 『アフリカ都市の民族誌−カメルーンの「商人」バミレケのカネと故郷)』310頁. 明石書店. {{br}} *野元美佐 2001.「アフリカ都市のインフォーマル・セクター−カメルーン・首都ヤウンデの事例から」嶋田義仁・松田素二・和崎春日編 『アフリカの都市的世界』265-283. 世界思想社. {{br}} !論文等 *平野(野元)美佐 2010. 「アフリカ商人のハビトゥス−カメルーン、バミレケの事例から」『アゴラ(天理大学地域文化研究センター紀要)』7: 1-12.{{br}} *平野(野元)美佐 2009. 「カメルーンの『商売の民』バミレケ−頼母子講がつむぐ社会」『季刊民族学』128: 85-104. *野元美佐 2006. 「故郷を『開発』する−アフリカ都市居住者の村落開発に関する研究」『国際文化学部論集(鹿児島国際大学国際文化学部)』6(4): 341-354. *Nomoto, M., 2005. Writing on the Body: An Anthropological Study of Widow Ritual in Cameroon. Journal of Studies for the Integrated Text Science (Graduate School of Letters Nagoya University. 21st Century COE Program) 3(1): 135-145. *野元美佐 2004. 「貨幣の意味を変える方法−カメルーン、バミレケのトンチン(頼母子講)に関する考察」『文化人類学研究』69(3): 353-372. *Nomoto, M., 2004. A Study of Nonverbal Communication in a Bamileke Chiefdom, Cameroon. Journal of Studies for the Integrated Text Science (Graduate School of Letters Nagoya University. 21st Century COE Program) 2(1): 137-147. *野元美佐 2003. 「リネージの記憶と女性の役割−カメルーン、バミレケの尊称に関する一考察」『大阪外大スワヒリ&アフリカ研究』13: 110-124. *野元美佐 2003. 「テクストとしての同郷会−カメルーン都市居住者のコミュニケーションに関する人類学的考察」『統合テクスト科学研究(名古屋大学文学研究科21世紀COEプログラム)』1(2): 201-222. *野元美佐 2003. 「都市居住者にとっての村の儀礼−カメルーン、バミレケの都市=村落関係に関する研究」『生活学論叢』8: 61-70. *野元美佐 2002. 「カメルーンにおける『商売の民』バミレケの都市人類学的研究」(博士号取得論文・総合研究大学院大学・2001年度). *野元美佐 1996. 「カメルーンの頼母子講組織−ヤウンデにおけるバミレケの場合」『アジア・アフリカ言語文化研究』51: 105-130.