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アフリカ潜在力 2 武力紛争を越える
せめぎ合う制度と戦略のなかで


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アフリカ潜在力 2 武力紛争を越える

太田 至 シリーズ総編集/遠藤 貢 (編)

A5上製・360ページ
出版社: 京都大学学術出版会 (2016/03)
ISBN: 9784814000067
発売日: 2016/03

京都大学学術出版会

目次

序章 紛争を抑止し和解を進める知恵を探る [遠藤 貢]
   1 マクロレベルで「アフリカ潜在力」を考える―本巻の位置づけ
   2 アフリカにおける武力紛争と紛争対応―その変容と傾向
   3 「国家建設」に代わるアプローチ
    (一)「国家建設」とその課題/(二)「国家収斂」説批判
    (三)ハイブリッド・ガバナンスの可能性と隘路
   4 国際社会とのインターフェイス―移行期正義(transitional justice)の諸相
    (一)移行期正義の制度とその課題 /(二)アフリカ潜在力からみた行動様式 

第1部 アフリカにおける国家と紛争

第1章 冷戦後アフリカの紛争と紛争後―その概観 [武内進一]
   1 紛争と紛争後を一国レベルで捉える
   2 紛争経験国
   3 紛争後の和解、共生政策の概観
   4 紛争後の和解、共生の評価
   5 政治体制の三類型
   6 和解・共生に向けた課題

第2章 クラン小国家的主体形成の可能性と課題―北部ソマリアにおける国家と社会の交錯 [遠藤 貢]
   1 北部ソマリアにおける「下からの」秩序構築の実践
   2 ソマリランドにおけるハイブリッド・ガバナンスの形成と展開
    (一)ボラマ会議(一九九三年一月~三月)/(二)新憲法制定への道程/(三)民主化との齟齬
   3 「境界領域」問題とハイブリッドな政治秩序の隘路
    (一)ドゥルバハンテの伝統的権威の変容、内部対立、SSC設立/(二)カトゥモの設立
    (三)「境界領域」への選挙の影響と新たな展開
   4 クラン小国家的な行政主体の創設―可能性と課題

第3章 紛争解決と和解への潜在力の諸相 [栗本英世]
   1 紛争下で〈顕在した〉生きる力と潜在力
    (一)新たな秩序形成の過程としての「崩壊国家」
    (二)無政府状態のもとで興隆した商業活動―ソマリア
    (三)無政府状態下を生き延びた一万人の人びと―南部スーダン
   2 崩壊国家における法と秩序の維持
   3 「道徳共同体」における伝統的方法による調停の可能性と不可能性
   4 「上からの平和」と「下からの平和」―グローバル化の時代における紛争解決と和解の主体
   5 「道徳共同体」を拡げつなぐこと―紛争解決と和解への潜在力

コラム1 アフリカの「青年層」―潜在力か、それとも紛争の社会的な要因か? [岡野英之]

第2部 ローカルな紛争対応の可能性

第4章 フロンティアの潜在力―エチオピアにおける土地収奪へのローカルレンジの対応 [佐川 徹]
   1 現代アフリカにおけるフロンティアの動態
   2 国家の再辺境から開発の最前線へ
   3 エチオピアにおける土地取引と農場開発
   4 農場開発に直面した人たちの「沈黙」
   5 フロンティアへの移動
    (一)「牧畜中心主義」の活性化/(二)漁撈への参入
   6 社会関係の修復可能性を担保する移動/接触回避

第5章 制度と統治者の相克―コートジボワール内戦にみる紛争へのナショナルレベルの対応 [佐藤 章]
   1 和平プロセスにおける政府への期待と現実
   2 反乱軍が提起したもの
   3 和平という名の敗北
   4 大統領の抵抗
   5 国民和解政府の苦難の道のり
    (一)ジャラ首相期(二〇〇三年三月~二〇〇五年一二月)
    (二)バニ首相期(二〇〇五年一二月~二〇〇七年四月)
    (三)ソロ首相期(二〇〇七年四月~二〇一〇年一二月)
   6 政権に固執する国家元首
   7 絶対的な処方箋でない〈政治の制度化〉―安定化への展望

第6章 紛争に対する国内的要因の重要性―ナイジェリアの二つの紛争から考える [島田周平]
   1 ナイジェリアの二つの紛争
   2 紛争を引き起こす初期条件としての軍事政権(一九八四年~一九九八年)
    (一)人気取り政策/(二)民主化の動きを阻止する強権政治/(三)紛争に対する強権的対応
   3 二つの紛争が過激化する過程
    (一)二〇〇〇年以降のニジェールデルタの紛争の過激化
    (二)北部ナイジェリアにおけるボコハラム運動
   4 二つの紛争の異なる展開―収束と拡大
    (一)ニジェール紛争の収束/(二)ボコハラム運動の拡大
   5 国際化するボコハラム
    (一)内部からの国際化プロセス/(二)外側からの国際化プロセス
    (三)国際的テロリスト集団の認定と過激化
   6 二〇一五年の大統領選挙に与えた紛争の影
   7 紛争の地域性理解の重要性

コラム2 リベリアの紛争解決における女性の潜在力  [クロス京子]

第3部 移行期正義の諸相―ローカルレベルから国際関係の次元

第7章 創造的な逸脱の許容―南アフリカ真実和解委員会と移行期正義 [阿部利洋]
   1 南アフリカの移行期正義―真実和解委員会
   2 南アフリカTRCは国家・社会規模で行う紛争解決モデルとして評価されている
   3 TRCはアフリカの文化・社会に内在する紛争解決法の表れとはいえない
    (一)南アフリカ国内の意識調査結果/(二)報告書公開式典におけるマンデラ元大統領のスピーチ
    (三)ポストTRCの社会統合をめぐる問題/(四)TRC設立のルーツは南アフリカの文化的伝統か?
   4 TRC後の和解論―TRCの独自性は理論的にどのように把握されてきたか
    (一)和解の結合モデルと触媒アプローチ/(二)結合モデルと触媒アプローチの問題点
   5 あるタイプの逸脱ないし派生的効果を許容する制度
   6 紛争から生じた肯定的なパラドクス

第8章 「家族の会話」(Fambul Tok)プロジェクト―シエラレオネにおける新しい移行期正義 [クロス京子]
   1 紛争後のシエラレオネ―リベラル国家建設の実験場
   2 和平合意後の政治的混乱と特別法廷の設立
   3 真実和解委員会による和解―公式制度におけるグローバルとローカルの混合
    (一)真実和解委員会によるローカルレベルの和解の模索
    (二)真実和解委員会によるローカルな和解の制度化
    (三)グローバルとローカルの競合―真実和解委員会による和解追求の限界
   4 現地「潜在力」の活用―ファンブル・トックの試み
    (一)真実和解委員会の教訓を踏まえたファンブル・トック/(二)「家族の会話」の開始
    (三)非公式なローカルとグローバルの混合移行期正義
   5 グローバルとローカルの二項対立を超えて

第9章 <和解をもたらす正義>ガチャチャの実験―ルワンダのジェノサイドと移行期正義 [佐々木和之]
   1 ルワンダ大虐殺後の移行期正義
   2 ガチャチャの歴史的及び政治的文脈
    (一)ルワンダ紛争の複雑性/(二)大虐殺の被害者と加害者/(三)内戦終結後の政治状況
   3 ガチャチャの概要―修復的特徴に焦点を当てて
    (一)ガチャチャの概要/(二)ガチャチャの修復的特徴
   4 十分に生かされなかった修復的特徴
    (一)消極的な住民参加/(二)疑問視される自白と謝罪の真実性
    (三)公益労働刑と「再統合と和解」の乖離/(四)失望を招いた賠償・補償プログラム
   5 ガチャチャは和解をもたらしたのか
    (一)ガチャチャの修復作用と分断作用/(二)修復的潜在力を発揮できなかったガチャチャ

第10章 〈ICCでの裁き〉という選択―ケニアにおける選挙後暴力と移行期正義 [津田みわ]
   1 PEVと国内の特別法廷設置案
   2 政党内部の意見対立
   3 国内特別法廷方式の否決
   4 現地化オプションと不処罰への危惧
   5 ICCによる裁きの開始とその課題―むすびにかえて

コラム3 北部ウガンダにおける「伝統」をめぐって [榎本珠良]

終章 「アフリカの潜在力」という視角 [武内進一]
   1 政治・国際関係ユニットから見た「アフリカの潜在力」
   2 国家建設をめぐる「潜在力」
   3 紛争解決に関する「潜在力」
   4 和解と共生をめぐる「潜在力」
   5 「アフリカの潜在力」という概念の効用

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